点火位置調整

点火位置調整をしまして,0~100km/hが3秒弱 速くなりましたので,ことの顛末を報告 します。

1998年6月、BMW普及委員会主催の女神湖オフの際に「エンジンが本来のお仕事をしていない」 とヘラルドさんから試乗後にご指摘をいただき、それ以来気になっていました。
更に,TEDさんがタイミングライトを貸していただけるというので,自宅までお伺い しました。
ところが,その後エアコンコンプレッサの故障などで,調整どころではなくなってしまいました。

この写真は、蓼科のレストランパノラマ駐車場に揃ったBMWたちです。

やっと,エアコンの修理も一段落しましたので,早速,点火位置調整に挑戦。
測定方法は,自宅近くの舗装されたたんぼ道で0~100km/hを測定し,そのタイムで状態 を把握することにしました。Dレンジで,停止状態から,アクセルを床まで踏みっぱな しで,100km/hまでをストップウォッチで測定。

このたんぼ道は、直線で800mほどあり、人通りもなく最適なテストコースです。
勿論、オービスやねずみ取りもありません。

ところで,318iAに点火系の仕様は,無接点トランジスターイグニッション装置付きのデ ストリビュータで,マニホールドの負圧による進角を調整する機構です(バキュームコ ントロール)。
ですから,マニホールドからバキュームホースがデスビまで伸びています。このバキュ ームホースを取り外すと点火位置が遅れます。
(購入したときには,バキュームホースが外れていました。)

この写真でデスビの下側に付いているお椀型のがバキュームコントロールです。

まずは,現状での測定。

バキュームホースを接続した状態で 16.7秒(2回の平均)

バキュームホースを外した状態で  16.0秒(2回の平均)

前オーナーはバキュームホースを外した状態で調整していたのかなあ? 疑問が残る。 良く分からない。
まず,マイクロロンを8オンスだけドーピング(注入)
本当は,1800ccには16オンス(1万円)を購入する必要があるのですが,高いので,多い より少ない方がいいと考え8オンスにしました。その後200kmほど走行。

ディーラーの主治医にプラグを見せて交換の必要性を伺いましたら,まだ大丈夫とのこ と,ただ,ギャップが広すぎるとのことです。そこで,0.6mmに調整しました。

次に,TEDさんからお借りしたタイミングライトで,デスビを少し回しては,0~ 100km/hで計測を繰り返しました。
その過程では, 点火位置が遅すぎると,低回転でのトルクが細くなるのが体感できるほどで,運転して いてもかったるさを体感できます。
逆に,早すぎると,ノッキングを起こし,Dレンジでのアイドリング状態で断続的にエ ンジンが震えます。加速するとエンジンからカラカラ音がします。

タイミングライトとは、イグニッションコードに流れる高圧電流を感知し、 それに同期してストロボが点滅するライトです。ライトの光線をエンジンのフライホイールに当てると、それに刻印されたマークが止まって見えます。 その刻印の位置で点火位置が測定できます。
1番(最前部)プラグへのコードにタイミングライトの感知部を引っかけます。

ライトはエンジンとミッションの接合部にある穴(写真の赤丸部分)に当てます。

デスビの固定ボルトを緩め少しずつ回転させて最も良い位置を探索します。
最終的に,13.9秒(3回平均)まで,速くなりましたので,ここで満足。満足。
これは,低回転でのトルクが太くなった結果であると思われます。
(確かに,発進時の加速は体感できるほど違います。)

装着しているタイヤはContinental TS 772の3分山状態でしたので,Michelin MTE 185/70R13に交換しました。それで,測定すると14.3秒になってしまいました。
おそらく,転がり抵抗が増えたためだと思われます。

後日談はまだまだあります。
小石さんからE30用のイグニッションコイルを戴きました。
早速、交換してみようとしましたが、外径が少々大きいので固定用の金具が合いません。 そこで、金具を自作し、交換してみました。
0~100km/hの測定です。13.2秒を記録しました。
速い。速い。確かに速い。速いですよ。。

■ところで,マイクロロンだけの効果がどうであったかは良く分かりません。確かに, 注入後エンジン音は小さくなったようです。また,0~100km/hのタイムも多少良くなり ましたが,誤差の範囲内でした。

■ここで測定した0~100km/hは,Dレンジ固定でしかもアイドリング状態からの発進で 測定したため,この車の絶対的性能ではありません。あくまで,調整のための相対的な 結果です。

■最後に,貴重なアドバイスをいただいたヘラルドさんとタイミングライトを貸してい ただいたTEDさん、 さらに、イグニッションコイルを戴いた小石さんに感謝いたします。