フロントショック交換

ウマをかって,(馬を飼ってではないよ)前輪を外します。ストラットに留めてあるブレーキホースとブレーキパッドセンサーを外します。

アッパーマウントのキャップを外します。

アッパーマウントのセンターナットを少し緩めておくと,後が楽です。3つのナットも緩めておきます。アッパーマウントを再利用する場合には,取り付け位置が同じになるように印を付けておきます。

ブレーキパッドを外してから,ブレーキキャリパーとストラットとを留めている2つのボルトを外します。長めのメガネレンチを使ってもかなりの力が必要です。

外したキャリパーは針金で吊るしておきます。このとき,ブレーキホースを切らないように注意。注意。

いよいよ,タイロットエンドのボールジョイントを外します。まず,割ピンを取って,ナットを外します。次に,ボールジョイントプーラーをあてがい,プーラーのボルトを絞めていくと,バシンという音と共に外れます。

これが,外れた状態で,ボールジョイントの方はテーパになっているのが分かります。

さて,ここからが大変。気合いをいれて!  実は,ストラットとローアーアームを外すのではなく,ストラットとローアーアームを付けたままで,ローアーアームをスタビライザーバーとボディ(正確にはクロスメンバー)から外すことにしました。(これは,ディーラーのメカニックさんにヒントを頂きました。ありがとうございます。この場で感謝します。)なぜかって,ストラットとローアーアームとは,長いボルトでがっちりつながっているんですよ。とても外れそうにありませんよ。この写真は,ローアーアームとスタビライザーバーとのナットを外している途中です。

やっと,ストラットが外れて,スプリングコンプレッサーで縮めている場面までたどり着きました。さて,難問に出くわしました。アッパーマウントの奥まったところにあるピストンに付いているセンターナットが外れません。ソケットレンチで回すと,ピストンも一緒に回ってしまうんです。特殊工具が必要なのか?それともうまい方法があるのか?悩むこと13分。。

すると,「こんちは。群馬トヨタですが。」の声。
見上げると,2人してこちらを見ています。しかも,つなぎ姿。これはラッキー。地獄に仏。苦しい時のトヨタのみ。もう何でもいいや。
「すいません。これ,どうやって外したらいいんでしょうねえ。」と私。
「ああこれね。ピストンをスプリングの間からプライヤで挟んでおくと良いんじゃない。ピストンは硬いからキズはつかないよ。」とのこと。
すると,簡単。簡単なんです。さすが。世界のトヨタ。
「ところで,何のご用ですか?」
「車検の車を預かりに伺いました。」とのこと。
そうか,親父のクラウンの9回目の車検か。
「こういうことは素人がやっちゃだめなんですよね。」といいながら,車を持って行きました。そうなんですよね。こういった重要保安部品は,整備士の資格がないとダメなんですよね。

ばらした後は,部品の順番を間違えないように。ストラットからショックを外すには,パイプレンチでリテーナーナット(ストラットの中にショックを入れて固定するためのドーナツ状のナットのこと。)を外して。

役目を終えたショック(上)とこれから出番のショック(下)。上のショックはピストンを押し込んでも全く復元しません。完全にへたっていました。

ストラットの中に冷却効果のためのオイル(エンジンオイル)を入れます。

ストラットにショックを挿入して,パイプレンチでリテーナーナットを締めて。

新しい衝撃吸収用のパッド(白色)とプロテクションチューブ(黒色)を装着し,

再び,組み上げます。プライヤでピストンを挟んでいるのがお分かりでしょう。

さあ,いよいよ,組み込みです。スタビライザーバーが外側に幾らか開いているので,ロアアームをボディに装着するのに,かなりの力が必要です。一汗かきました。ナットを締め付けるときには,ブッシュが異常にねじれてしまうのを防ぐためにフロアジャッキでサスペンションを通常の位置(走行する状態の位置)まで上げてから締め付けることが肝心です。

さあ,もう一歩で終わります。念のため再度ボルトの締め付け具合を確認しましょう。

あらら,何だかオフロード車みたです。まあそのうちに馴染んでくるでしょう。早速,試乗。試乗。。